「ざっくり英語学習はどう変わった?」現役高校生息子の現場より

2021年に大学入試が変わるだとか、教育改革だとか言われていますが、ざっくりどんな内容なのか。現在小学生や中学生のお子様にもめちゃくちゃ関係ある内容です。

まずは、大学入試を目前にしている大学受験生の現状から見てみてくださいな。

2021年(平成32年)からの新共通テスト+外部試験

センター試験にかわり2020年度(平成32年)から導入される新共通テスト。特に英語は大きく変わります。

現行:大学入試センター試験 2020年から:大学入学共通テスト
筆記 (配点 200点)

リスニング (配点50点)

リーディング (配点 100点)
※従来の発音アクセント問題は廃止リスニング  (配点 100点)
※リスニングの配点に注目↑

従来のセンター試験では英語は筆記(リスニングの2技能でした。配点も筆記が200点、リスニングが50点。

それが新共通テストでは、センター試験で測ってきた「読む」「聴く」に加え、あらたに「話す」「書く」の「4技能」を評価するために民間の資格・検定試験を国が選定。3年生の4月〜12月までの外部試験結果が大学入試の成績として使われるようになります。

2023年度までは国が行う共通テストも実施され、認定試験と2本立て。いずれは英語は全面的に民間試験に委託する事になりました。

その3年間存続する共通テストの英語の配点も、劇的に変わりました。

上の表を見てください。

リーディング100点

リスニング100点

ええっ??

リスニングの配点が、100点と、「どかーん」と増えています。

基盤は高大接続改革

日本政府は、高大接続改革の三本柱の一つとして、大学入試制度の改革に着手。センター試験の廃止とそれに代わる共通テストの実施+英語外部試験の導入と大学入試が大きく方向転換。

平成29年度の文科省による全国の高校生を対象とした英語力調査によれば、日本の高校生の英語能力は、特に「話す」「書く」の2点が弱点のようです。

準2~2級以上に相当するA2レベルの割合に注目。「聞く」「読む」が30%台なのに対して、「話す」が12.9%「書く」が19.7%と低いです。

文科省ホームページより

結果、こんな英語入試になったようです。共通テストのリスニングの配点アップの理由は謎のような気が。

そして、いち早く英検では、まだ一年先である2020年度の受験生(現高2)に対して、席確保のための予約を受け付け始め、少しあわただしい状況になっています。

まとめ~国の施策としては・・・

英語は、共通テストも廃止。いずれは民間試験に一本化(2024年度から予定)
英検、GTEC、TEAPといった英語の民間資格試験は避けては通れない?!

英語民間試験を使うかは大学の自由裁量

英語の民間資格試験の導入が決まったわけですが、この試験を大学側が利用するしないは自由です。大学側の対応としては、「使用はしない」という立場のところと、使用するといいう立場の大学に分かれています。

使用するという大学の中でも➀「一定のレベルを出願要件」とするところ、 ➁「加点」とするところ ③「外部試験のスコアを得点化(外部試験を採用し独自の英語試験を行わない)」あるいは、④英語試験を免除する等、と取り扱い方が分かれます。また、いまだ未回答の大学も複数ありますので、今後の動向も気になるところです。

「出願要件」としている大学、「加点事項」としている大学ともに判断基準としているのが各試験の結果であるスコア。このスコアによって英語運用能力のレベルを認定します。

スコアは、セファール(CEFR)が定める6段階の能力に合わせて文科省が作成した各検定試験の対照表が使われます。

※CEFR(セファール)とは、欧州評議会(Council of Europe)が作成した、英語をはじめとする各言語の学習者の言語運用能力について、その言語を使って「何ができるか」という形で表したもの。

資格検定試験のスコアとレベル

文科省が作成したCEFRの6段階能力との対照表。これは、各試験のスコアとCEFRのレベルとの対応関係を表すもの(とされています)

※文科省の公式サイトより

※だいたいA2レベルが英検準2~2級に相当するようです。

2020年度入試 主要大学の英語外部検定試験の採用状況(一般選抜)

判明分ですが一般選抜試験で「英語外部検定試験を採用する」と答えている大学の取り扱い

出願資格型 基準
東京大学

 

次のいずれか一つ

  1. CEFR A2レベル以上を示す認定試験の成績
  2. 上記のレベルがあることが明記されている高等学校による証明書類
京都大学 次のいずれか一つ

  1. CEFR A2レベル以上を示す認定試験の成績
  2. 出願者が在学・卒業した高校等の校長がCEFR A2以上の英語力が出願者備わっているとい認める書類
大阪大学 CEFR A2以上
横浜国立大学 ※さらにスコアに応じて加点 CEFR A1~2以上(学部により異なる)
千葉大学 ※さらにスコアに応じて加点 CEFR A2以上
九州大学 CEFR A2以上
東京医科歯科大学 CEFR A2以上
東京農工大学 CEFR A2以上
電気通信大学 CEFR A2以上

※横浜国立大学と千葉大学では、外部検定試験が出願資格&加点になる

加点型 内容
筑波大学 200点満点に換算した英語共通テストに最大20点分を加点。

CEFR C2が20点
CEFR C1が10点
CEFR B2が5点

200点満点を超えると切り捨て

千葉大学 【教育・理・工学・薬】 スコアに応じて、満点に得点換算あるいは、10点・5点を外国語の試験に加点

【国教・文・教育・法政経】 スコアに応じて、満点に得点換算あるいは、20点・10点を外国語の試験に加点

横浜国立大学 【教育】A1に該当する場合は、英語の配点全体に対して10%に相当する点数、A2以上に該当する場合は一律英語の配点全体に対して20%に相当する点数を共通テストの英語の点数に加点
東京工業大学 個別試験英語の150点中30点に活用
早稲田大学 【政経】学部試験の100点中、英語外部検定試験(15点)・学部独自試験(85点)

C1以上15点、B2:  10~14点、B1 : 5~9点

A2:  0~4点

【国教】大学入試共通テスト国語(50点)・地歴/数学/理科(50点)・英語学部独自試験(80点)・外部検定試験(20点)

C1以上20点、B2:14点、B1:7点、

A2以下・未提出:0点

外部試験は英検・TOEFL・IELTSのみ

上智大学 共通テスト・再学独自入試の成績への加点
東京学芸大学 共通テスト「英語」200点満点を160点満点に換算し、「資格検定試験」を40点満点

C2~B2:40点 B1:30点 A2:15点

さらに、外部検定試験を大学の独自試験にかわって採用することにした大学もあり。

上智大学 TESP利用型入試の変更(2021年より)

TEAPのスコアを得点換算して英語試験に代えて利用する

立教大学 大学独自の英語試験にかわり、外部試験を利用する

また、外部検定資格試験制度導入のちょい前から「英語外部検定利用入試」・「英語4技能テスト利用型入試」として独自に活用始めていた大学もあります。

こちらは、試験当日に英語試験が免除されるため、勉強のウェイトも他の科目に特化できるなどメリットも大きい場合があります。また、現時点では利用も少なく倍率も一般的な入試方式より低いです。

早稲田大学 文化構想学部・文学部 試験当日は国語・社会(地歴)の2科目試験のみ

 

英語外部資格・検定試験を活用しない事を表明している大学

民間の英語資格・検定試験を使わないと言っている大学です。活用しないことを表明している大学のほとんどがハイレベルな受験生が集まる大学です。また、英語力は従来通りの個別試験・二次試験でじっくり問うことが出来ると考えている所もあると聞きます。

東北大学 出願要件とせず
慶應義塾大学 利用しない
北海道大学 2020年度実施においては、出願要件とせず
北里大学 医学部・理学部 使用しない
杏林大学 使用しない
東京医科大学 任意で提出・指導の参考に

学校推薦型選抜の出願資格として活用

一般試験ではありませんが推薦入試の出願資格として利用するという立場を表明している大学もあります。

学校推薦型選抜とは、従来で言うところの指定校推薦公募推薦入試のことです。この学校推薦型選抜の出願資格として英語外部資格検定試験のスコアが必要であると言っている大学もあります。

推薦入試で入ってくる受験生の学力レベルへの指摘は従来からありました。そこを少しでも改善させるために、十分な学力水準である学生を確保するのが狙いでしょう。

でも、高いレベルを推薦の出願要件としてしまうと、集まらなくなってしまうので、学生をどうにかして確保したいと考えている大学側は 外部試験の活用はあまり積極的ではないかもしれません。

まだ、こちらは様子見というところでしょうか。

北里大学 薬学部:出願資格として活用予定

 

詳細は、文科省のホームページでと言いたいのですが、活用する大学名のみで詳細の記載はなく訳わからない・・・

河合塾のkei-netがとても分かりやすいです。

 河合塾のkei-net

とりあえず英語の資格・検定試験は どのレベルを目指すべき?

英語の外部資格試験への各大学の反応をざーっと見てみると、かなり高偏差値の優秀な受験生が集まると思われている大学であっても、出願要件はA2(英検準2級~英検2級レベル)です。

加点となるとA2ではほとんど0点から0に近い点数です。加点を目指すならB1(英検2級~準1級レベル)以上は欲しい所です。

まとめ~英語の目指すべきレベル

まずは、出願要件になることが多いA1(英検準2~2級)レベルを目指す
加点が欲しければ、B1(英検2級~準1級)以上を取得